<青>砂の海
果てしなく英語、スペル、砂の海、に埋もれたい...
底までいったら、透き通る世界が見えそう
底は、こんな感じ。
果てしなく静寂が広がっていて、
誰も居ないけれど、すべてと繋がっていて、
心が安らいで、ホッする場所。
心の中に こういう無限の空間を作ろう。
だれもいなくて私だけの場所。全てと繋がれる場所。私の安息所。
いつもここでホッとのんびりして
できれば、背中に翼を生やして
空中浮遊したりテレポーテーションしたり
長時間飛んだりしてたい。w
ひたすら自由∞時間空間がなくて、全ては永遠で、思う存分、浸れる。
1
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結晶羽世界人にとって、
3600年が1年。ほぼ永遠の時を生きる時空の人たち。
カラダは、不可視で半透明。小指が人間一人分くらい。
オーラの輝きを纏い、ビロードのように光がゆらいでいる。
彼女らにとって、永遠の世界は、一瞬で。
一瞬という永遠のときの中に生きていた。
虹色のサバンナ、虹色の豹が群れを成し、
彼らの魂と<結晶羽世界人>彼女らは、一心同体だった。
花は年中咲き乱れ、木の果実は何十年単位で熟れ続け、
甘い香りを発し、蝶たちや精霊たちを魅了した。
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彼女彼らの世界と、地球人間世界は、時たま交差する。
おぼろげな夢、白昼夢、明晰夢、、、。
唯一、夢の中にいるときだけ、
人間は、その楽園に迷い込むことがあるそう。
大人も子供も老若男女問わず。
ある日、そこに迷い込んだ少年は、そこで意識を持った。
ここはどこだろう。ボクは夢を見て、、いる、、のか?
そう、ある日の午後、真夏の昼下がり、
彼は夢を見ていた。
その少年を果樹の木陰から見ていた結晶羽世界人のハイラ。
彼女は、一瞬でその少年に恋をした。
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そこから物語はスタートする。
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彼は、元々、その種の才能があったのか
ひと夏、夏中、眠りの時は、ハイラの住む楽園に足を運ぶようになった。
運ぶようになったというより、自動的にカラダがそっちに引っ張られて
いつの間にか、そこに居る。というほうが正しい。
そして、その頃は、まだ、ひとりの少女、ハイラの存在さえ知りはしなかったが、
少年は、その楽園に瞬く間に魅了された。
彼のひと夏は、鮮やかな虹色のサバンナに彩られることとなった。
彼は、抗うこともなく、目の前に広がる草原に身を委ね、
その運命に流されていった。
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2
月ではなく、土星のような星がうっすらと見えた。
外周の輪が見事だった。
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「人間って変わった生き物ね。
こんなに生命に満ちた草花や蝶たちがいるのに
まるで目もくれない。
そして草花や蝶たちと会話すらできない。。
そんなことってあるの。なんてことでしょう」
ハイラは、人間社会の様子を垣間見て、悲観的に嘆いた。
ボクもハイラに頷いた。
「人間社会の大人たちは、そんなのばっかなんだ。
いつしか、ボクもそういう大人たちになっていくんだと、この前まで思ってた。
君に出会うまで。。
もっと小さい頃に夢中になってた昆虫や植物たちのこと、
忘れてしまうところだった。
そんなのって本当によくないや」
ボクはハイラの手をとって空中に舞った。
いつまでも彼女と手を取り合い踊れたら
どんなにいいだろうと思った。
夜になると、くじゃく樹の大きな葉の上で一緒に寝そべった。
ハイラが隣にいて、気持ちよさそうに微笑んでた。
甘い香りがしたと思うと、とたんに元の世界に戻っているのだった。
元の世界に戻ると不思議だ。
あの女の子、、えっと、、、という感覚になって、誰のことか何があったか
朧気で、とたんに忘れてしまう。
でも眠ると、たちまち何事もなかったように思い出すのだった。
ハイラ、君のことをまた思い出せて良かった。
夢の中でしか君に会えないけど
ボクにとっては、夢の中が本物の世界だ。
現実?、、と呼ばれる人間の世界は、きっと幻だ。
そんなのは、全部嘘っぱちなんだ。
ボクは、眠れる限り、そっちに行く!
何があってもハイラに会いに!必ず・・!!
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そんな幸せな日々は、唐突に幕を閉じられてしまうのだった。。
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そうして、17年の歳月が経った。
ボクは、立派とは言えないまでも、きちんと大人になっていた。
そして、小さい頃好きだった、昆虫や植物、そして一番大切なハイラのことを
綺麗に忘れていた。
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時々、草木の間から淡い光が弾けて、
いつか恋した女の子の面影が透けて見える気がする。
あの子は、いったいだれだろう。
ボクの中の小さな頃のお友達か、理想のタイプの女の子のモチーフか。
真夏で暑かったのに、そこは、爽やかで幻想的だった。そことは、どこだ。
全く思い出せない。
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3
死の間際になって、ふと甦った少年の頃の記憶。
ボクは、、、ボクは、、。
そして時間は巻き戻される。
ハイラがすぐ目の前にいた。
「ハイラ・・・・・・・・・」
ボクは、鮮やかに少年時代の頃のことを思い出した。
というか少年の姿にすっかり戻っていた。
人間の世界では、70代に突入していた。
が、突然時間が巻き戻った。
そして、あの頃と変わらぬ妖気な雰囲気を漂わせたハイラが居た。
彼女もボクも瑞々しい肌に包まれていた。
「私のこと、すっかり忘れちゃっていたでしょ」
彼女は、いたずらにハニカミ、少しふくれていた。
「ごめん、そんなつもりじゃ全くなかったんだ」
ボクは万有引力に抗えず、地球人の呪いと言える重力に屈した。
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